自分で作ってしまいがちな立ちゴケのシチュエーション
バイクは、乗り始めてから時間が経過していくにつれてだいぶ感触を掴めるようになっていくものです。
「そろそろツーリングもOKなんじゃない?」などとバイクを乗る楽しみを広げたりもする時期ですが、この慣れた頃に立ちゴケの罠が潜んでいることもあります。
とくに注意したいのは自分で作ってしまうシチュエーションで、その代表格がバイクに乗降するときです。
この乗降時にはバランスを崩しやすいので注意が必要なわけですが、ある程度慣れてくるとちょっと油断してしまうこともあります。
また、はじめてツーリングをしたときなどは自分の体や判断力の疲労具合を十分に把握できず、いざ乗降する際に思ったように体が動かずに立ちゴケしてしまう、といったケースも起こりえます。
例えば傾斜した場所にバイクを停車する、足場が悪いところで乗ろうとするといったちょっとした油断が立ちゴケの原因になりやすいので注意したいところです。
もうひとつ、立ちゴケのシチュエーションとして気をつけたいのが、発進直後のクラッチ操作がもたらすエンストです。
中途半端なクラッチ&アクセル操作が原因で、発進するなりエンストを起こしてバランスを崩してしまうこともあるのです。
ですから、乗降の際と、発信する際に立ちゴケのリスクが潜んでいると覚えておくとよいでしょう。
周辺環境がもたらす立ちゴケのシチュエーション
周囲の状況・環境が立ちゴケのリスクを高める場合もあり、とくに要注意なのが先程も少し触れた地面の路面状況や傾斜です。
ちょっとした傾斜や路面に砂利が散らばっている状況でもバランスを崩したり滑ったりして立ちゴケを起こす可能性があります。
加えて、天候が悪いときには路面状況だけでなく心身の疲労の蓄積が原因で立ちゴケを起こしやすくなるので、注意したいところです。
あともうひとつ、いろいろな理由で走行中に急ブレーキをかける事態も起こり得ます。
急ブレーキをかけたときには、サスペンションが沈むことによって車体のバランスが不安定になります。
もともと急ブレーキをかけるシチュエーションはハンドルを急に切る動作が伴うことも多いので、立ちゴケやもっと被害が大きい転倒の恐れもあるので気をつけましょう。
こうした自分自身の問題や周辺環境以外のシチュエーションでは、ケアレスミスも挙げられます。
例えばフロントブレーキを強くかけすぎて前輪がロックしてしまった、Uターンするときにうまくバランスを維持できなかった、などが挙げられるでしょう。
このように、バイクの走行中にはライダーの内外両方で立ちゴケのリスクが潜んでいます。
とくにはじめてのツーリングなど長距離の走行時や、はじめて訪れる地を走行する場合にはくれぐれも注意したいところです。