強風に煽られてとても怖い

バイクを運転するときの強風によるリスクとは

風速が毎秒10mを超えると、走行中にバイクの車体がぐらつく可能性があります。
その瞬間にしっかりとグリップしていないと、転倒してしまう危険があるでしょう。
特に、停車中強風に煽られて倒れてしまうというケースは少なくありません。

シートが高い位置にあり、停車中に片足しか地面についていないケースでは特に転倒のリスクが高まります。
走行中では、横風に押されて車体が傾いてしまい、意図していないタイミングで車線変更をしてしまうという危険もあることを覚えておきましょう。

強い風の中で運転していると、突然新聞紙やゴミが飛んできてヘルメットに貼りついてしまうという危険もあります。
そうなると、前方の視野が塞がれてしまい、事故を起こすリスクが高まるでしょう。
また、前輪がゴミを巻き込んでしまいバランスを失うということも起こり得ます。
加えて、ゴーグルをしていないと風で舞い上がった塵やほこりが目の中に入ってしまい、運転継続ができなくなるというリスクもあるので注意しましょう。

効果的な風対策を知ろう

1つ目の風対策は、「的確な走行位置を選ぶこと」です。
横風に煽られて対向車線や歩道に入ってしまったり、ガードレールや中央分離帯に接触してしまったりすると事故のリスクが非常に大きくなります。
ですから、風が強いと感じたら基本的に車線の中央を走行する意識を持っておきましょう。
これにより、左右どちらに多少傾いたとしても、接触や転倒のリスクを抑えることができます。
ただし、左からの風が非常に強く、車線があまり広くない時には車線の左側に沿って走行すると安心です。

2つ目は、「スピードをあまり出さないこと」です。
走行スピードが高くなればなるほど、強風に煽られてバランスを崩すリスクも高まります。
ですから、風が強いと感じたら速度は控えめにすることを意識しましょう。
速度が抑えられていれば、ゴミなどが飛んできたときにも冷静に対処できるので、転倒しにくくなるはずです。

スピードを出していると、他の車やトラックなどを追い抜いていきたくなるでしょう。
ただ、追い越しの瞬間に車やトラックが風に煽られてハンドルを取られてしまい、接触事故になるというケースは珍しくありません。
ですから、可能な限り追い越しは避け、周りの流れに合わせて運転することをおすすめします。

最後に、「ニーグリップを意識すること」も効果的な風対策として押さえておきましょう。
強い風が吹いていると、ついハンドルを握る手に力が入りがちです。
とはいえ、車体を安定させたいのであれば、手元ではなくふくらはぎと太ももでガソリンタンクをしっかりとグリップする、いわゆる「ニーグリップ」の方がより効果を発揮します。
こうすることで体とバイクが一体化するので、多少揺れてもバランスを崩す心配はほぼありません。