カルストロード(秋吉台道路)へ

日本最大のカルスト台地を縦断する秋吉台

山口県中央部に位置する秋吉台は、日本最大のカルスト台地として知られています。
カルスト台地というのは簡単に言うと石灰岩によって作られた岩石地帯のことで、地中海の「カルスト」という地名が同じような性質をしていることからそのように呼ばれています。

石灰岩によって地面が作られていることにより、雨が降ったときに空気中の二酸化炭素を含んで弱酸性となり、地面に染み込むときに岩に含まれる炭酸カルシウムと化学反応を起こして少しずつ岩を溶かしていきます。

その浸食作用が長年重なっていくことにより、凹地や鍾乳洞といった独自の地形を形成していくおkとになります。
カルストロードは走行をしているとそうした自然の浸食作用によって出来上がった不思議な形の岩を見つけることができるので、ツーリング中の楽しみとなります。

秋吉台カルストロードの所在地は正確に言うと山口県美祢市美東町赤から秋吉町秋吉までの全長13.1kmの道路です。
県道242号線秋吉台公演線というのが正式名称ですが、通称「秋吉台カルストロード」などといった呼ばれ方をしています。

秋吉台の大地の下には400を超える鍾乳洞があるとも言われており、中には実際に入って中の様子を見ることができる「秋芳洞」や「景清洞」「大正洞」といったところもあります。
この秋吉台および秋芳洞は日本の地質百選に選定されているとともに、日本ジオパークとしても指定されています。

カルスト台地は総面積5400haにもおよぶ場所なので、走行をしていると開けた眺望のよい大地にまるで羊の群れがいるかのような白い岩が群れになって見られます。

日本の名水百選にもなっている「別府弁天池」にも注目

世界でも有数の広大なカルスト台地という珍しい地形をした秋吉台ですが、もう一つ世界的にも珍しいスポットがあります。
それが「別府弁天池」で、山口県美祢市秋吉町に存在しています。

弁天池があるのは別府厳島神社の境内なのですが、この神社は他の有名神社と異なり非常にこじんまりとしたところなので、初めて訪れる人は「本当にここ?」といった疑問を持ったりもします。

しかし建物裏にある弁天池はまるで南の島のリゾート地にでも来たかのような美しいエメラルドグリーンをしており神秘的な色を見せてくれます。
日本の名水百選にも選ばれており、池でニジマス釣りをすることもできるので、訪れたときのちょっとした休憩と観光でやってみるのもおすすめです。

弁天池で釣り上げたニジマスはそのまま敷地内にある食堂に持ち込んで調理をしてもらうこともできます。
ニジマス料理はシンプルな塩焼きの他にあらいなど多くの方法から選ぶことができるので、いくつか試してみるのもよいと思います。